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「効いた気がする」の正体——鍼灸の効果を、現代科学と2000年の知恵で読み解く

施術後に体が軽くなり伸びをする女性のイラスト
目次

「鍼灸って、実際どうして効くんですか?」

これは、患者さんからよく聞かれる質問のひとつです。

「なんとなく体が楽になった気がするけど、気のせい?」「プラセボ(思い込み)じゃないの?」——そんな疑問、をお持ちの方もいるのではないでしょうか?

また、患者様の立場からしたら、「難しい理由を知らなくても、体が楽になれば何でもいい」という気持ちもあるかと思います。

ですが、せっかく鍼灸の施術を受けるなら、その理由を知るとより鍼灸の魅力が伝わったり、鍼灸のことが好きになるんじゃないかな?と、鍼灸師として思っています。

この記事では、西洋医学(現代科学)の観点東洋医学の観点、2つの視点から「鍼灸がなぜ効くのか」をできるだけわかりやすく解説します。読み終わったとき、「なるほど、そういうことか」と腑に落ちてもらえたら嬉しいです。


西洋医学から見た鍼灸——体の中で何が起きているのか

現代科学の研究によって、鍼灸が体に与える影響は少しずつ解明されてきています。主なものを3つご紹介します。

① 自律神経を整える

私たちの体には、自律神経という、意識しなくても心臓を動かしたり、消化を助けたり、体温を調節したりしてくれる神経系があります。「アクセル役」の交感神経と「ブレーキ役」の副交感神経のバランスが崩れると、眠れない・疲れが取れない・胃腸の調子が悪いといった不調が起こります。

鍼でツボを刺激すると、この自律神経のバランスを整える方向に働くことが、複数の研究で示されています。特に副交感神経が優位になることで、体がリラックスモードに切り替わり、回復力が高まると考えられています。

② 脳内物質(β-エンドルフィン)が分泌される

鍼の刺激は、脳に信号を送ります。その結果、β-エンドルフィンという物質が分泌されます。β-エンドルフィンは「天然の鎮痛物質」とも呼ばれ、痛みを和らげ、気分を高める働きがあります。「鍼を受けたあと、なんだかふわっとリラックスした気分になる」という感覚は、まさにこれが関係しています。

③ 血流が改善される

鍼やお灸の刺激が加わると、刺激された部位の毛細血管が広がり、局所の血流が促進されます。血流が改善されると、酸素や栄養が届きやすくなり、老廃物も流れやすくなります。肩こりや冷えが鍼灸で楽になるのは、この血流改善の効果が大きく関わっています。


東洋医学から見た鍼灸——「気の流れ」という視点

一方、東洋医学では、鍼灸の効果をまったく異なる言葉で説明します。

東洋医学では、体の中を**「気」——目には見えない生命エネルギー——が、「経絡(けいらく)」**と呼ばれる専用のルートを通って全身を巡っていると考えます。経絡は全身に12本の主要なルートがあり、川のように気が流れています。

そのルート上の要所要所にあるのが、**ツボ(経穴)**です。全身に約360か所以上あるとされ、特定の臓器や体の機能と深くつながっています。

ストレス・疲労・冷え・食生活の乱れなどが続くと、気が**「滞る」「不足する」「ルートから溢れ出す」**などの乱れが生じます。すると、体のあちこちに不調として現れる——これが東洋医学の「病気・不調のしくみ」の基本的な考え方です。

鍼やお灸でツボに刺激を与えることで、詰まった気の流れを通し、不足した気を補い、ルートから溢れ出した気を取り除き、全体のバランスを取り戻す。これが東洋医学から見た「鍼灸がなぜ効くか」の答えです。


2つの視点は、実は矛盾していない

西洋医学の視点、東洋医学の視点では体のとらえ方や説明する言葉、表現方法が違う部分がありますが、「自律神経が整う」「エンドルフィンが出る」「血流が改善する」——これらを東洋医学的に言えば、「気の流れが整い、体全体のバランスが回復した」という表現をすることができます。

表現は異なっていても、**「体が本来持っている回復力を引き出す」**というゴールは、同じです。

西洋医学は「なぜ効くか」をミクロの視点で解明しようとし、東洋医学は「体全体として何が起きているか」をマクロの視点でとらえる。この2つは対立しているのではなく、同じ体を異なる角度から照らしているのだと、私は思っています。


今日からできる!セルフケアで「気の流れ」を整える

鍼灸院に行かなくても、日常の中で気の流れを助けることはできます。

👆 合谷(ごうこく)のツボ押し

手の甲、親指と人差し指の骨が交わるくぼみにある合谷は、全身の気の巡りを助けるツボです。頭痛・肩こり・ストレスにも働きかけます。反対の手の親指でじんわりと3〜5秒押すのを5回繰り返してみてください。

合谷(ごうこく)のツボの位置を示す図

合谷の見つけ方

①親指の骨(第一中手骨)と人差し指の骨(第二中手骨)を手首に向かってなぞっていく。

②親指の骨と、人差し指の骨が合流する少し手前のくぼみを探す。

③くぼみをみつけたら、反対の手の親指で人差し指の骨側に向かって押す。

④じんわりと痛気持ちいいところが合谷です。

🌿 気の巡りをよくする食材を取り入れる

気が滞りやすい(ストレスを感じやすい・お腹が張るなど)方には、**セロリ・三つ葉・ジャスミン茶・みかんの皮(陳皮)**などがおすすめです。香りのある食材は、東洋医学では気の巡りを良くする働きがあると考えられています。

🌙 深呼吸で自律神経を整える

鍼灸が自律神経に働きかけるように、深くゆっくりした呼吸も副交感神経を優位にします。4秒吸って・7秒止めて・8秒かけてゆっくり吐く「4-7-8呼吸法」を、寝る前に3回試してみてください。


まとめ——「なんとなく効く」には、ちゃんと理由があった

鍼灸の効果は「気のせい」でも「プラセボ」でもありません。

現代科学は自律神経・脳内物質・血流という言葉で説明し、東洋医学は気・経絡・ツボという言葉で説明する。どちらも、体が自分で回復しようとする力を後押しするという点で、同じことを言っているのです。

セルフケアを試しながら、「もっと根本から整えたい」と感じたときは、気軽に枚方市・牧野にある「かばやま鍼灸院・整骨院」にご相談ください。

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この記事を書いた人

かばちゃん先生のアバター かばちゃん先生 かばやま鍼灸院・整骨院 院長

枚方市・牧野駅近くの「かばやま鍼灸院・整骨院」院長の椛山航太です。
皆から親しみを込めて「かばちゃん先生」と呼ばれています。
厚生労働大臣認定の国家資格(鍼灸師/柔道整復師)を保有し、10年以上の臨床経験の中で、これまでたくさんの患者様の心と体に寄り添ってきました。
東洋医学の知見を活かし、あなたの健康づくりを施術を通して全力サポートします!
ささいなお悩みでも、気軽にご相談ください。

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